季節前線ウォッチ

季節前線ウォッチ-鳥の初認と初鳴き調査-



2025年2月14日 更新

季節前線ツバメの初認予報

 

太田・植田(2020)に基づくウグイスの初鳴き予報と同様の方法で、太田さんがツバメの飛来予報を作成されました。

 

2025年2月12日時点の気象情報を基にした予報です。


 

ウグイスとは違いツバメは渡り鳥なので、西日本から渡ってくるという地理的な情報をこの予報は盛り込めていないため、西日本よりも関東の太平洋側に早く来るなどちょっと違和感のあるものになっていて、この辺りに改善の余地があります。また、気温の予測よりも年々渡来が早まる傾向にあるというのは面白いところで、これはツバメの観察が年々熱心になってきて、確認が早まるという人側の問題なのか、越冬ツバメが増えつつあって、その分、渡来も早まっているというツバメの理由なのか、今後の情報収集で明らかにしたいと思います。

 

全国の予報

 

赤っぽいものが早い渡来予測を示し、黄、緑とすすむにつれて遅い渡来を示します。

各ポイントをクリックすると詳細情報が見られて、渡来が最もたくさん記録される時期を示すピーク予測、最初の5%が渡来し始める5%予測(その地域で最初の渡来が記録されそうなタイミングと思ってください)を見ることができます。農研センターからメッシュ農業気象データとして、気温予測も公開されていますので、それを使って示しました。




農業気象メッシュに基づく長期予報


各都市の予報

 

では、まず各都市の予測です。赤い線は今年の予測、青い線は昨年のもの、点線は平均的な初鳴きの状況を示しています。早い順に並んでいます。





● 福岡

 平年より,やや遅い予報となっています。5%の予測日は3月9日、ピーク日は3月27日とされています。





● 東京

 平年より早い予報となっています。5%の予測日は3月7日、ピーク日は3月27日とされています。





● 大阪

 平年とほぼ同じの予報となっています。5%の予測日は3月10日、ピーク日は3月29日とされています。






● 岐阜

 平年より遅い予報となっています。5%の予測日は3月14日、ピーク日は4月1日とされています。





● 新潟

 平年よりやや遅い予報となっています。5%の予測日は3月17日、ピーク日は4月5日とされています。