季節前線ウォッチ

　今年はモズの高鳴きが例年より早く確認されています。東京の八王子市でバードリサーチのスタッフが8月初旬に高鳴きを聞いていて、同じ時期に大阪、東京、大分からも報告がありました。モズは普通ギチギチという声で鳴きますが、秋にだけキーキーという音が混じるのが高鳴きです。

9月7日に兵庫県でヒヨドリの渡りの群れが観察され、つづいて東京で18日に観察されました。そして、滋賀県と岡山県も20羽程度の群れを観察されました。次に28日に栃木県の渡り初認情報も入りました。秋田県には群れが見られた情報も届きました。10月5日は宮城県と岩手県に見られました。神奈川県、鳥取県で見られました。今は東京都で西への移動が確認されました。

　例年は10月頃から報告が増えますが、今年は8月に東京都心でオスのジョウビタキが観察されました。次に山梨県の中心部で観察された情報も届きました。そして、福岡県、高知県で観察された情報がきました。山口県、岐阜県に観察されました。10月20日に北海道からの情報が届きました。今はピークの頃になっております。例年は九州から西日本、そして東日本と広がってくるのですが，今年もちょっと違うパターンです。国内繁殖が増えているので、早めに繁殖を終えた個体が移動してきたのでしょう。これからそうした例も増えてくるかもしれません。

　今年の初認は富山県と秋田県ですが、例年シベリアから日本の北に先に到着して、段々低緯度のところに移動しています。富山県と秋田県初認された次に、北海道、東京都からの情報も届きました。今は東京都、宮城県、熊本県、香川県に観察されました。昨日、公園で探鳥会に参加したところ、ツグミを5羽観察することができました。これからツグミが山から降りてくるのを一緒に待ってみましょう！

　今年は北海道、宮城県からミヤマガラスの初認情報が届きました。今の飛来分布状況によりますと、九州と東北からの情報が多いです。今は熊本県、岩手県に観察されました。ミヤマガラスは北から最初に渡来がはじまり，（従来の越冬地の）西日本への渡来はその後です。ついに西日本でも初認がされ，これから全国的に増えてきそうです。水田地帯などに行かれる際には，ミヤマガラスが来ていないか，気にしてみてください。

　ホトトギスの今年最初の記録が熊本から届きました。そして昨年度と同じように熊本、広島、滋賀に東へ向かって記録されています。5月中旬に一斉に渡ってきました。ホトトギスもカッコウと同様全国に一斉に渡来しますが、カッコウよりは九州など西日本で先に記録されるという規則性のある種です。

　カッコウの記録が5月上旬に北海道からも届きました。今年の最初の記録は5/5の滋賀と岐阜 でした。去年は岐阜、一昨年は長野、さらにその前は北海道富良野が最初の確認場所で、南から、ということはなく、どこで記録されてもおかしくありません。皆さんのまわりにも来ていないか、気にしてみてください。

　4月下旬から5月上旬に、全国に飛来しました。

　5月下旬になって北海道まで飛来が進みました。渡来当初はゲっという地鳴きがきかれるだけだったりもしますが、しだいに「ギョギョシ」と鳴くようになってきます。

　カルガモの初記録が神奈川から届きました。いまは神奈川のほか東京、埼玉からと報告が続いています。

　島に続き、本州でも聞かれ始めました。現在の最北端は秋田です。夕方に朝に、気にかけてください。

　オオルリの記録は4月中旬までは、青森以南の各地で初認されています。4月下旬から徐々に増えて、北海道でも見られています。

　キビタキ今年最初の記録は熊本から届きました。4月上旬には西日本で記録され、4月中旬からさらに北上し始めています。北海道からの記録は4月中旬に届きました。

　4月上旬から北海道と本州各地で初認が記録されています。

　ツバメの渡来のピークは越えました。今年は全国的にみると、初認の遅い年で、3月26-31日に初認が集中していました。地域別にみると、東北地方は早かったですが、それ以外の場所で遅め、特に中四国から中部太平洋側にかけてが遅かったです。去年は東北地方が遅くて、西日本で早かったのとは対照的でした。今年はけっこう暖かい年でしたが、ツバメが初認される3月中旬になって寒い日が続いたのが影響しているのだと思います。

　メジロは北海道上陸です。これから北海道各地で聞かれるかもしれません。

　ウグイス、北海道でも聞かれました。道南に続き道央そして道北、道東でも。これから、北海道各地で聞かれるとおもいます。

　2月上旬 から西日本で初認が始まり、3月中旬以降に北海道からも報告が届くようになりました。バードリサーチのヒバリの初鳴きは、空を飛びながら鳴いていた時で、地上で鳴いているのは対象外です。