プロジェクト紹介

宮城ハクチョウ調査


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調査の概要

 宮城県は新潟県と並ぶハクチョウ類の主要越冬地です。この地域のハクチョウ類の個体数を正確に把握するため、日本野鳥の会宮城県支部や東北大学野鳥の会と共同で2020年から調査をはじめました。この調査は、環境省のモニタリングサイト1000ガンカモ類調査の一環として実施しています。

これまでの結果

  2020年と2021年の1月に実施した調査では、コオハクチョウは両年とも約1万3千羽、オオハクチョウは5~6千羽で、コハクチョウがオオハクチョウの二倍以上いることが分かりました。これまでは太平洋側にはオオハクチョウが多いと言われていましたが、少なくても近年はコハクチョウの方が多いようです。昔からそうだったのかもしれませんが、鳥インフルエンザ対策でハクチョウ類への給餌を中止した影響で2010年頃から彼らの分布が変化してきているので、最近になってコハクチョウが増えた可能性もあります。

 

  オオハクチョウとコハクチョウのねぐら環境を比べると、オオハクチョウは湖沼と河川をねぐらとする個体数が同程度でしたが、コハクチョウは大半が河川をねぐらとして利用していました。ねぐらの分布を見ると、オオハクチョウは伊豆沼・内沼や長沼など宮城県北部の湖沼に個体数が多く、一方のコハクチョウは上記のように鳴瀬川などの下流域に大きなねぐらがありました。



調査参加者を募集しています

 

2022年1月15日、16日に調査を実施します。ハクチョウの数が少ない場所の調査は難しくありませんので、調査は未経験の方でも参加していただけます。くわしくは11月28日(日)のオンライン講座をご覧になり、下のボタンでお申し込みください。こちらから連絡を差し上げます。


本ページはモニタリングサイト1000調査報告書をもとに作成しました。詳しくは「関連資料」を参照してください。

関連資料

宮城ハクチョウ類調査2020 鳥インフルエンザによる給餌中止で東北のハクチョウ分布が変化 (バードリサーチニュース 2020年7月: 2)
モニタリングサイト1000ガンカモ類調査 2020/21年 調査報告書(環境省)