季節前線ウォッチ−鳥の初認と初鳴き調査−
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【予報】ツバメが巣に帰ってくる日 2023

 太田・植田(2020)に基づくウグイスの初鳴き予報につづき,同様の方法で行なったツバメの予測を太田さんから提供いただきました。これが最後の更新で,今後,最終結果と予報との差を検証して,来年の予報に役立てていきたいと思います。
 この予報は,ウグイスの予報と同様にツバメの初認日と前年12月1日(ウグイスは年初)からの有効積算気温との関係について誤差が最小になる予測式を作成し,それを長期の年変動(マイナス約0.6日/年)で補正したものです。この式に4月13日までの気温情報を入れることで,今年の初認日を予測しています。なお,北海道および島嶼部は地点ごとの情報が不十分なため予報から省いています。また,より早く予報するために,メッシュ農業気象データで提供している気温予報の値を使った予報もしてみました。
 ウグイスとは違い,ツバメは渡り鳥なので,西日本から渡ってくるという地理的な情報をこの予報は盛り込めていないため,西日本よりも関東の太平洋側に早く来るなどちょっと違和感のあるものになっていて,この辺りに改善の余地があります。また,気温の予測よりも年々渡来が早まる傾向にあるというのは面白いところで,これはツバメの観察が年々熱心になってきて,確認が早まるという人側の問題なのか,越冬ツバメが増えつつあって,その分,渡来も早まっているというツバメの理由なのか,今後の情報収集で明らかにしたいと思います。

全国予報

 赤っぽいものが早い渡来予測を示し,黄,緑,黒とすすむにつれて遅い渡来を示します。
 各ポイントをクリックすると詳細情報が見られて,渡来が最もたくさん記録される時期を示すピーク予測,最初の5%が渡来し始める5%予測(その地域で最初の渡来が記録されそうなタイミングと思ってください)を見ることができます。



農業気象メッシュに基づく長期予報



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