第11回バードリサーチ大会(研究集会)のお知らせ
バードリサーチでは、会員の集いとして毎年バードリサーチ大会と銘打って「研究集会」を開いています。
今回は、岡山県倉敷市で倉敷市立自然史博物館と共催という公開形式でおこないます。バードリサーチからの活動報告のほか、岡山で注目のブッポウソウに関わる活動や研究、チュウヒの生態の発表などをお願いしています。また、会員の皆さんからの口頭発表とポスター発表も募集します。ご自身の調査結果を発表してくださる方は、大会参加申し込みの際に、送信フォームに発表タイトルなどの必要事項をご記入ください。発表されない方は当日参加もできますが、定員があるため事前申し込みにご協力いただけると助かります。また、翌日には探鳥会を企画しています。みなさまのご参加をお待ちしております。
口頭・ポスター発表希望の方は11/1まで、ポスター発表はまだ空きがあります。懇親会/探鳥会参加希望の方は11/20までに参加申し込みをお済ませください。
今回の集会は、自然史博物館と共催で実施するため、バードリサーチ会員でなくともご参加いただけます。
(年会費無料の会員種別もあるので、これを機会にご入会をご検討の方は、入会申し込みをご覧ください。)
主 催
認定NPO法人バードリサーチ・倉敷市立自然史博物館
日 時
研究集会 2016年11月26日(土)13:00 ~ 17:00(受付12:00~)
懇親会 同日18:00~20:00
焼き鳥居酒屋 源喜(げんき) 倉敷さんすて店
(倉敷駅前近く:4000円。懇親会ご参加は、11/20までにお申し込み下さい)
探鳥会 2016年11月27日(日) 岡田大池(倉敷市真備町)ほか。
現地集合解散となります。詳細は末尾
会 場
倉敷市立美術館 3階講堂(倉敷市中央2-6-1,倉敷市立自然史博物館となり)
交通案内
JR倉敷駅から徒歩約15分。路線バス「大原美術館前」下車すぐ。自 家用車の場合,山陽自動車道倉敷IC・瀬戸中央自動車道早島ICからともに約20
分。専用駐車場がありませんので,周辺の有料駐車場をご利用ください。倉敷市 役所東側駐車場(無料)から徒歩約20分です。
プログラム(予定)
13:00~13:10 開催の挨拶
13:10~14:30 口頭発表
14:30~15:30 ポスター発表
15:30~16:50 口頭発表
17:00 閉会
18:00~20:00 懇親会
口頭発表
発表時間は1題20分(発表15分、質疑応答5分)を予定しています。
口頭発表も募集いたします(11/1までにお申込ください)。
=発表予定演題=順次更新
・岡山県におけるブッポウソウ保護活動について<丸山健司>
・チュウヒの四季 ~生態の理解と保全への応用~<多田英行>
・ジオロケータを用いたブッポウソウの越冬地解明<黒田聖子>
・岡山県吉備中央町でのブッポウソウ個体群の成長動向にかかる属性の測定結果<合田延寿>
・ベトナム戦争、鳥たちの復興 ? 植林NGO「南遊の会」活動報告<越山洋三>
・町のメジロと田舎のメジロ<堀江明香>
・全国鳥類繁殖分布調査で見えてきた鳥たちの変化<植田睦之>
・ドローンを利用したガンカモ類のカウント調査<神山和夫>
ほか
【演題要旨】-順次更新します
岡山県におけるブッポウソウ保護活動について
丸山健司(日本野鳥の会岡山県支部)
日本野鳥の会岡山県支部は、岡山県から「特別鳥類調査」として支援を頂き1988年~1991年の4年を掛け「ブッポウソウ生息調査」を実施しました。減少傾向にあるブッポウソウの保護を考え巣箱を設置し、地元の方々の協力を頂き、巣箱の設置が今では全県下に拡大しまた。その経過についてご報告します。
チュウヒの四季 ~生態の理解と保全への応用~
多田英行(日本野鳥の会岡山県支部)
岡山県内唯一のチュウヒの繁殖地では、現在、国内最大級のメガソーラー事業が行なわれています。ヨシ原生態系の頂点に位置するチュウヒを保全するためには、その生態を知ることが欠かせません。季節によって異なるのチュウヒの生態を知り、保全への応用について考えてみましょう。
ジオロケータを用いたブッポウソウの越冬地解明
仲村昇(山階鳥類研究所)・桐原佳介(NPO法人日本野鳥の会鳥取県支部)・○黒田聖子(岡山大学大学院)
ジオロケータは、照度を記録する重さ1g程度の超小型機器です。発信機ではないので、翌年に回収する必要がありますが、ブッポウソウは帰巣性が高いので7割を超える回収ができました。得られたデータから日の出と日の入の時刻を特定し、緯度と経度を算出しました。今までわからなかったブッポウソウの越冬地をお伝えします。
岡山県吉備中央町でのブッポウソウ個体群の成長動向にかかる属性の測定結果
◯合田延寿(日本野鳥の会香川県支部)、坂本明弘(日本標識協会・日本野鳥の会岡山県支部)
岡山県吉備中央町のブッポウソウ個体群の成長動向にかかる属性、具体的には「繁殖開始年齢」、「年繁殖成功 (年巣立ち雛数) 」、「雛の生存率」及び「成鳥の繁殖寿命」を、標識及びカラーリング調査法により3年間に亘って調べたので、その結果を報告するものです。調査では、日本野鳥の会岡山県支部をはじめ、多くの地元に方々にお世話になりました。本倉敷大会は願ってもないお礼の機会と思い発表させていただくものです。
ベトナム戦争、鳥たちの復興 ? 植林NGO「南遊の会」活動報告
越山洋三(野生動物調査フィールドデータ)
ホーチミン市カンザー地区には,かつて広大なマングローブ林が広がっていた。しかしベトナム戦争時にアメリカ軍によって100万ガロンもの枯葉剤が散布され,天然林約3万haが失われた。南遊の会は日越の大学生数十名を伴うツアーを毎年催行してここに50haの植林を行い,メンテナンス作業や生育調査を続けている。ツアースタッフである演者は,2013年より植林地の鳥相調査や環境教育としてのバードウォッチングなどを現地で実施してきた。その活動について紹介する。
町のメジロと田舎のメジロ
堀江明香(バードリサーチ)
ごちそうがいっぱいだけど危険な町と、食べ物は粗末だけどゆっくり暮らせる田舎。これはご存じ、イソップ物語の「町のネズミと田舎のネズミ」のお話ですが、どの生き物にとっても、棲んでいる環境はとても大切です。この発表では、沖縄県南大東島に生息するダイトウメジロの子育て術を中心として、日本全国どこにでもいるメジロの暮らしぶりをご紹介し、彼らの生活が地域でどう違うのか、お話します。
全国鳥類繁殖分布調査で見えてきた鳥たちの変化
植田睦之(バードリサーチ)
今年から,全国の鳥の状況を明らかにする「全国鳥類繁殖分布調査」が始まりました。2020年の完成を目指して調査を行なっています。まだ始まったばかりの調査ですが,外来鳥や大型の魚食性の鳥の分布拡大が続いていることと,夏鳥が復活している可能性が見えてきています。
ドローンを利用したガンカモ類のカウント調査
神山和夫(バードリサーチ)
ガンカモ類は湖沼で大きな群れを作りますが、周囲に小高い場所がない場合も多いので、そういう場所で岸から観察すると、個体同士が重なって数えるのが難しいことがあります。大きな湖沼では群れが遠方にいることも、個体数調査をやりにくくする原因となっています。そうした課題を解決するため、昨年からドローンを使った空撮調査を試行してきましたので、ドローンを使うと何ができて、何ができないのかを報告したいと思います。ミニドローンを使った参加型カモ調査の企画もご紹介します。
ポスター発表
ポスター発表を募集します。普段の観察や研究の成果を、これを機会にまとめて発表して見ませんか?
ご希望の方は、参加申し込みフォームに、ポスター発表希望とチェックしてださい。
ポスターサイズは、横115cm×縦170cmとなります。貼り付ける用具はこちらで用意いたします。
=発表予定演題=
無人録音により採取した三宅島ウチヤマセンニュウの音声
黒田治男
日本にチュウヒは何羽いるの? ~越冬期一斉調査のこれまでの結果~
多田英行(日本野鳥の会岡山県支部)
望遠カメラ等を用いたサシバの飛行高度・位置測定法の紹介
合田延寿 (日本野鳥の会香川県支部)
東日本大地震後の仙台湾南部残存海岸林における猛禽類繁殖状況
平泉秀樹
夜間照明が巣立ち直後のオオミズナギドリへ与える影響
白井正樹
酸化鉛化合物を食べるカモメたち
籠島恵介
南関東のコアジサシの動向と営巣地における保全対策
奴賀俊光(バードリサーチ)
温度ロガーを利用したシロチドリの孵化確認の試み
守屋年史(バードリサーチ)
募集中(11/1までにお申込ください)
探鳥会-11/20までにお申し込み下さい
渡り鳥飛来状況調査のガンカモ類の調査サイトにもなっている岡田大池を案内していただきます。
その後、場所を移動しドローンを使った空中撮影のデモを行ないます。
時間 11/27(日曜日)8:00-12:00ごろ
場所 岡田大池(カモ類調査サイト):倉敷市真備町岡田
ドローンのデモンストレーション:高梁川河川敷(15分ほど車で移動します)
集合 真備ふるさと歴史館 駐車場 AM8:00 現地集合となります。
準備 双眼鏡など
足元が悪い可能性がありますので、汚れても良い靴をご準備ください。