図1.4年間のミヤマガラスの初認日の日ごとの記録件数.
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■初認は9月28日
2005年は10月4日,2006年は9月18日,2007年は9月19日が最も早い記録でした。今年は西日本で9月28日,東日本で10月3日でした。
■渡来のピークは?
初認の情報が集まるピークは毎年10月下旬ですが,年々早くなっている傾向があります(図1)。
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背景地図はESRIジャパン社のGeography Networkworkで提供されている国土地理院の50mメッシュ標高および数値地図25000(空間データ基盤)を使用しています
図2. ミヤマガラスの初認時期の分布.北海道などで早く関東などで遅かった.
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■渡りの飛翔方向
今年も渡りと思われる飛翔を観察した場合は,その方向を記録してもらいました。
すると,昨年に引き続き今年も,九州では北西から南東方向へ,東日本は北から南という方向性がありました(図2)。ただ,今年は西日本の飛翔方向の情報は不足しています。
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図3.初認時期の東日本と西日本の比較.
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■西と東?
便宜的に岐阜県と滋賀県の境にあたる東経136.4度で東と西に分けてみました.すると東日本では10月11〜15日に最初のピークがありますが,西日本のピークは11月1〜5日と,東日本の方が渡来が早かったことがわかりました(図3).
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図4.東日本の各地の初認時期の比較.
(11月までの件数が少なかった東海を除く)
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■東日本の地域差?
東日本の頻度分布に3つピークがあったので,もう少し細かく地域を分けてみてみました.東北地方を東と西に分けて,北海道,西東北,東東北,北信越,関東で比較したところ,北海道と西東北へは10月中旬に,東東北と北信越へは10月下旬に,関東へは11月上旬に渡来していました(図4).
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