特定非営利活動法人(NPO法人)認証取得!
バードリサーチが8月31日にNPO法人として認証されました.これから法人としての活動が始まります.現在は日本野鳥の会WINGの一室を間借りしていますが,10月1日からはWINGから程近い東京都日野市の高幡不動駅近くに事務所を借りてスタートする予定です.スタートのタイミングとしてはこの上ないことに,現在の会員数はちょうど100名.皆さまのご支援をありがたく感じています. 登記,役所や税務署などとのやりとりなど,しばらくは慣れない仕事で手間取ってしまうと思いますが,しっかりとした体制を作り,来年の繁殖期までには,会員のみなさまの協力を得ながら,全国的な鳥類の分布や生態などの基礎情報の収集ができるようにしたいと思っています.よろしくお願いいたします.
バードリサーチ 一同
設立記念パーティーを開催します!下記の通り,設立記念パーティーを開催いたします.奮ってご参加ください.日 程: 2004年10月16日(土) 夕方場 所: 高幡不動駅周辺 (場所未定)アクセス: 新宿駅より,京王線八王子行,または高尾山口行 特急(準特急) 30分お申込み: お申し込みはメールにて受け付けます.参加をされる方はタイトルを「設立記念パーティー参加希望」として,本文にお名前をご記入の上,下記アドレスまでお送りください.E-mail: info@bird-research.jp 締め切り: 2004年10月6日(水)
活動計画
Bird Research News Vol.1 No.1 2004. 9.6.
最新鳥学情報
−なぜイギリスで
森林の鳥が減っているのか?−
British Trust for Ornithology. 2004. Why are woodland birds declining? BTO News (253): 5-7.
海外の調査情報
学会情報
活動報告
関東カワウモニタリング2004年7月調査結果報告
加藤 ななえ
図2 関東地方の沿岸・内陸別カワウのねぐら個体数の季節別の比較(1994年〜2002年の7月と12月の平均)
営巣数は,全体で295巣.7月は繁殖期の後期にあたり昨年まではもっと少なかったのですが,営巣時期が長引いてきているようにも思われます.食物資源によるものか,または繁殖場所の環境によるものかわかりませんが,この傾向が続くようだと原因の調査が必要になります. 安定しつつある個体数とは異なりねぐらの箇所数は,近年増加し続ける傾向にありました.2003年12月にカウントした56ヶ所をピークに2004年3月と今回は連続して減少しています. 今回,特に大きく減少したのは神奈川県でした.ねぐらにしていた人工物の撤去や工事などの影響でねぐらが放棄されていることが調査からわかりました.その他,被害防除対策の効果が現れたのかもしれませんし,コイヘルペスの影響でコイ・フナの放流が行われなかったことが影響した可能性も考えられます.また,新しく作られたねぐらを見つけられていない可能性もあります. 引用文献三浦泰蔵.1971.琵琶湖の魚類.琵琶湖国定公園学術調査団(編) 琵琶湖国定公園 学術調査報告書 : 313-330. 滋賀県,大津.加藤ななえ・木憲太郎・成末雅恵・福井和二・田中啓太.関東地方のカワウの季節移動−ねぐら調査より−.日本鳥学会2003年度大会講演要旨集: pp. 113.
図1を見ると,千葉県や東京都で特に個体数が多くなっていますが,昨年と比較して増加した訳ではありません.夏期には多くのカワウが東京湾に採食に集まり,沿岸部のねぐらを利用する個体が増えるのです. 図2は過去9年間のねぐら個体数の平均を,海岸線から10キロメートル以内のねぐらを沿岸部ねぐら(橙色),それ以外を内陸部ねぐら(緑色)として分類し,7月と12月の個体数の違いを表わしています(加藤ほか2003より).夏は,カワウにとって採食しやすい魚が内湾の比較的浅い沿岸部に多くなると推測されています.一方冬は,水温の低下とともに魚が深みへ移動する(三浦1971)ため,魚を捕まえることが難しくなるのだろうと考えられています. 例えば,ねぐらへの帰還方向の調査結果から東京湾葛西沖を主に採食場所としていると考えられる荒川河口にあるねぐらでは,冬はおよそ700羽,春は200羽がカウントされていますが,今年の夏には約3000羽のカワウがねぐら入りしていることがわかりました.
新しいねぐらを発見された方は,下記まで情報をお寄せください.また,次回12月の調査へのご協力も宜しくお願いいたします.【連絡先】 加藤ななえ (kato@bird-research.jp)
バードリサーチニュース 創刊号 Vol.1 No.1 2004年 9月 6日発行 発行元: 特定非営利活動法人 バードリサーチ 発行者: 植田睦之今回の編集者: 木憲太郎 E-mail: info@bird-research.jp URL: http://www.bird-research.jp